咆哮と彷徨の記録

                               

■『ナイチンゲールの沈黙』07/01/30UP



海堂尊 宝島社

歌声に秘められた特殊能力

『このミステリーがすごい!』大賞受賞作の『チーム・バチスタの栄光』の続編。

〜あらすじ〜

東城大学病院の忘年会で桜宮大賞を受賞した小児科の看護師浜田小夜、彼女はレティノ手術待ちの患者2名の担当だった。

前回のバチスタ事件のさいに活躍した不定愁訴外来の田口医師と厚生労働省の白鳥が再びコンビを組み事件の解決にあたる。

しかし、前作の田口医師の語り一辺倒から、一転、看護師浜田小夜の視点から大部分が語られる。

前作の魅力だった田口&白鳥の絶妙なやりとりは少なめに、新たに登場した加納警視正と玉村警部補コンビのやりとりが加わり、混沌としている。

前作が手術のように整然としていたが、本作は謎に包まれた登場人物が多く、物語の展開が読めない。

あっと驚く仕掛けや犯罪トリックが使われているわけではないが、読み応え十分の一冊だ。
 


 


 


 






■『野ブタ。をプロデュース』05/12/10UP



白岩玄   河出書房新社

ドラマとの相違点をあげていく。

未見で、これから読んでみようかなというかたには参考になるのかネタバレになるのかよくわからないが、ラスト部分は伏せる。


@ 登場人物

主人公桐谷修二は同じ。

草野彰はいない。

転校生小谷信子は、この本では小谷信太(男)。

彼の名前とその容姿から「野ブタ」というニックネームを修二が名づける。

まり子はマリ子という表記でドラマとキャラクターはほぼ同じ。

ただし、同じクラスという設定。

他のクラスメイトの名前は全然違う。

修二の両親の登場はない。

弟は存在の描写すらない。

担任は日本史の先生で初老の男の先生。

ドラマでいうところの教頭や本屋の店主など修二を諭す人物もいない。

A 細かい設定

クラスメイトの人数は40名(ドラマでは30名)。

マリ子と昼食を食べる場所は化学実験室のとなり(ドラマでは家庭科室)。

本編の感想ですが、簡潔かつテンポのいい文章だ。

15時のおやつなみにさくさく読み進めることができる。

ページ数もそんなにないので、2時間足らずで読破した。

修二視点のみで彼の人生観がとても明確に描かれている。

しっかりと自分を持っている反面、悲観論者であることが彼の行動などから読み取れる。

ぬくい距離というものもわからなくはないが、誰にでも仮面を被って接するのは大変そうだ。

現に仮面ライダーは本能むき出しで怪人に向かっていくからね。
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