咆哮と彷徨の記録

日記2009年9月10日〜11月11日
   2010年1月29日〜6月17日

過去ログへ


■9月10日(木) 『パラドックス13』と『イノセント・ゲリラの祝祭』の感想



いよいよ、遊戯王5D's タッグフォース4の発売が1週間後になった。

CMも流れているようなのでちょっとみつけてきた。






■『イノセント・ゲリラの祝祭』09/09/10UP



海堂尊 宝島社

厚生労働省VS医師

リスクマネジメント委員会委員長として高階病院長の懐刀と噂される田口医師に厚生労働省からお呼びがかかった。

ラブコールの送り主はあの白鳥技官だ。

不安を胸に田口は霞ヶ関へ向かう。

医療行政への不満大爆発。

現役医師の著書だけあり、手厳しい。

彼の言い分を代弁する人物が、初登場、彦根新吾だ。

田口、島津、速水と麻雀を打っていた最後の一人だ。

Ai導入の最終兵器として登場する。

彼に対抗する厚生労働省の役人が八神直道だ。

“ミスター厚生労働省”のあだ名を持つ、特技はリスク回避と小物の差配という人物だ。

また、白鳥が大学時代に所属していた“確研”(※ただの麻雀クラブ)のカルテットの一人も登場、白鳥、加納に続いてプリンス高嶺という人物だ。

最後の一人も名前も登場するので次回作に期待する。

相変わらすの田口&白鳥コンビだが、登場人物が増えながらもその輝きは衰えることはない。

海堂ワールドの結末まで目が離せない。

Aiの導入、解剖のあり方といった死亡時医学検索の問題について医療事故調という会議で話し合われる。

医療の現実と医療行政の在り方をテンポ良くかきすすめるこの著者をこれからも応援していく。






■『パラドックス13-PARADOX13-』09/09/10UP



東野圭吾 毎日新聞社

地球の近くにブラックホールに似たものが生じたため、P-13現象がおきることになった。

各国首脳陣はこのことをトップシークレットとし、国民には伝えず、その現象がおきる時刻に注意を促した。

巡査久我冬樹は兄であり管理官である誠哉の捜査に乱入した。

逃走する犯人の車にしがみついた冬樹だったが、そのときP-13現象がおこった。

あらすじがこれだけではさっぱりだろう。

このあと、冬樹、そして誠哉は人がいなくなった世界で目覚める。

多くの人が消えたものの何人かの生存者がいて彼らと生きる道を模索していくのだが、大雨と地震が続き、都市機能は完全に崩壊していた。

突然周りにいた人たちが消えたらどう思うだろうか、そんな登場人物たちが普段の生活ではありえない場面に遭遇しながら、道徳観、価値観、生命についておおいに悩むというお話。

著者が目指す人間ドラマとミステリーの融合体の本道といったところか、極限状態での人間の心理が淡々と描かれている。

東野作品にしては珍しく2度読みたいという作品ではないが、やはり徹夜本、一度読み出すと止まらない出来だ。

地震のときに体育館に避難しなければならない理由もあるのであわせてどうぞ。






■11月3日(火) 『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』、『向日葵の咲かない夏』の感想



なんと2ヶ月近く更新をさぼっていた〜。

もはや閉鎖寸前、管理人のりょういちです。

言い訳にしかなりませんが、9月10月は地区の行事で忙しかった。

はじめて過呼吸になったし、点滴だけで1500円近く掛かることも知った。

とにもかくにも長くきつい9月10月でした。

話は変わって、すっかりモンハンもやらなくなり、タッグフォース4にはまってます。

バスターモードやダークシンクロと3より断然おもしろくなっている。

あとはセイヴァードラゴン、セイヴァースタードラゴンが配信されるのを待つのみだ。



■『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』★★★★ 09/11/03UP



市原隼人、佐々木蔵之介出演

青春と友情とイタズラと

1979年、栃木県のある町に有名ないたずらっこ集団がいた。

リーダーのママチャリ(=市原隼人)を中心に駐在(=佐々木蔵之介)との戦争がはじまる。

ブログで大変な人気となり、映画化にいたった作品。

こちらが公式サイトだ。

小説でいうところの「俺たちは風」、「万引き疑惑」、「宣戦布告」、「花火盗人」を中心とした構成となっている。

夏休みにぴったりの映画で、教育上はあまりよろしくなさそうだが、ブログを読めばいたずらの定義があり、ある一線はこえないようだ。

巨乳女子高生を朝の連続テレビドラマのヒロイン倉科カナが演じている。

市原隼人、佐々木蔵之介、麻生久美子といったメンバーが好演していて、大変さわやかで笑える映画となっている。

続編を期待したい。

主人公らが行うイタズラは大変くだらないが、おおいに笑えるので気分が落ちているときなどにぜひみてもらいたい。

テーマソングであるFUNKY MONKEY BABYSの「旅立ち」、「ちっぽけな勇気」もすばらしい。

気に入ったセリフは、「おれたちつかまるのかな?」の返答「おれたちは風なんだぜ。」

あらためてみるとセリフと場面のギャップがおもしろすぎる。





■『向日葵の咲かない夏』09/11/03UP



道尾秀介 新潮社

夏休み前の悪夢

夏休みも明け、新型インフルエンザが猛威をふるっているが、この作品はそんな新型インフルエンザとは全く関係ない話。

これまたよくいく本屋ですすめられていたため、衝動的に買ったミステリーだ。

7月20日、小学4年生のミチオが主人公だ。

その日は1学期の終業式の日だった。

ミチオは担任の岩村先生から欠席しているSくんへの配布物をもっていくよう頼まれる。

彼の家につくも、返事がなく、部屋を覗いてみると、Sくんが首を吊っていた。

学校に戻りそのことを報告するミチオ、しかし、警察がSくんの家を調べたがSくんは発見されなかった。

母からうそつき呼ばわりされるミチオ、そんな彼の前にクモにうまれかわったSくんがあらわれる。

どのジャンルに属するかというとホラーサスペンス、主人公が小学4年生でサスペンスってどういうことだと思ったが、読んで納得。

大変薄気味悪いサスペンスだ。

読後の気分は大変悪くなるが、もう一度読み直したくなる中毒にかかる。

どういうことか説明すると小説のよさが完全にスポイルされるので伏せるが、必ずしも話し手の視点が正しいわけではないということ。

一風かわったホラーサスペンスだがラストにすすむにつれての展開はすばらしい。

小学生の夏休みがこれほど盛り上がることも珍しい。

ぜひ読んで薄気味悪さを体験してもらいたい。


■11月5日(木) 『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』、『ジョーカーゲーム』の感想



夏から一気に冷え込んだ今日このごろみなさん、いかがおすごしでしょうか。

パソコンを冷却するために横に普通の扇風機をおいてるので凄く寒い。

今日は映画と本の感想を一本ずつ。

例のごとく最新映画の感想は横のリンク先のサイトでお願いします。

このサイトではレンタルどころかテレビ放送されたやつばかりです。

友人から『SAW』シリーズを5まで借りたのですが、感想かけなかった。

もしかしたらそのうち書くかもしれないですが。

それと、画像がわりのAmazonリンクですが、少しずつブルーレイディスクに移行していきますのでご注意を。



■『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』★★ 09/11/05UP



ウエンツ瑛児、田中麗奈、北乃きい、大泉洋、緒形拳、佐野史郎出演

田中麗奈のミニスカが封印される

人間を助けても感謝されないということで人助けにあきあきしている鬼太郎。

ねずみ男とともに見つけた少女比良本楓(=北乃きい)を助けようと動き出すもその少女に協力を拒否される。

無気力状態の鬼太郎というアニメではおよそ考えられなかったシチュエーションからスタートするのだが、ひょんなことからやる満々になる。

主人公がいつまでもダラダラしていてもしょうがないが、鬼太郎が5月病状態になる必要があったのかはなはだ疑問だ。

それはともかく濡れ女に呪われた少女を助けるというストーリーなのだが、退屈極まりない。

前作同様各キャラクターのはまりようはいうまでもないが、脚本がだめだった。

彼らの魅力が全くいかされていない話の展開は非常に残念だった。

新しいキャラクターにお笑い芸人など起用されているものの、そのあたりに力を入れたせいか肝心のストーリーがお粗末になってはどうしようもない。

残念ながらフォローのしようがない映画となってしまった。

ミニスカ封印は責任者のクビがとんだんじゃない。





■『ジョーカーゲーム』09/11/05UP



蜊L司 角川書店

昭和12年秋、結城中佐の発案で「情報勤務要員養成所設立準備事務室」、通称"D機関″が開設される。

欧米との情報戦に対抗するためのスパイ養成学校だった。

D機関の工作員と結城中佐のお話である。

本作『ジョーカー・ゲーム』には5つの短編が含まれている。

D機関の開設初期を描いた「ジョーカー・ゲーム」、訓練を終え任務についた工作員の話である「幽霊」、「ロビンソン」、「魔都」、「XX」で構成されている。

スパイ系の小説はあまり読んだことがなかったのでとても新鮮だった。

時代も第二次世界大戦前というスパイハイテク機器がない時代なので工作員の頭脳のみが武器となっている。

どのエピソードにも関わってくるのが魔王こと結城中佐だ。

第一次大戦時は凄腕のスパイだったという設定で、毎回不気味な影をみせている。

工作員視点の場合もあれば、一般人視点もあり、超スパイ集団D機関の活躍、いや、結城中佐のすごさを描いている。

こんなすごい工作員がはたしているのだろうかという書きっぷりだが、SFじみたハイテク機器が描かれているよりよっぽどいい。

スパイの精神、ありかたもといてあるこの本は一読の価値ありだ。

5つのなかでもおすすめは「ジョーカー・ゲーム」だ。

陸軍とD機関の間で翻弄される主人公にとても感情移入できる。



■11月11日(水) 『ひかりの剣』、『TAXi3』の感想



3回目の更新と快調な11月だがどこまで続くかは疑問である。

本日も本と映画の感想を1本ずつ。




■『ひかりの剣』09/11/11UP



海堂尊 文藝春秋

速さは全てを凌駕する、速水×清川のコラボレーション

1988年、医学部剣道部の大会医鷲旗の覇権をめぐって、東城大学と帝華大学それぞれにドラマがあった。

東城大剣道部の主人公はもちろん『ジェネラル・ルージュの凱旋』の速水晃一。

同じキャラとは思えないほど堅い人物描写となっている。

帝華大剣道部の主人公は『ジーン・ワルツ』で活躍した清川吾郎。

こちらのキャラ描写には違和感なしだ。

彼らの大学3年、4年時の話である。

夏の大会が一番盛り上がるところだ。

脇を固めるキャラクターは、これまたおなじみの高階病院長だ。

速水、清川どちらとも関わるキーマンとなっている。

もちろん、話の中では病院長でなく、講師の役職で、剣道部顧問という立場だ。

『ブラックペアン1988』の裏サイドの物語のようでもあるが、それほど絡むわけでもない。

著者は後日紹介する『ジェネラル・ルージュの伝説』のなかで対をなすと記しているが。

肝心のストーリーは、剣道70%、医療30%といったところか、それぞれの剣道部の成長を速水、清川の視点から描かれている。

医療問題をズバッと切ってきた作品とは異なり、医療崩壊前の医学部剣道部の学生の青春物語といったところ。

シリーズでいうと、田口、島津、世良、渡海が少しだけ登場する。

剣道に関してド素人の自分にも十分楽しめた。

ラストの速水VS清川など読み応え充分なのでぜひご一読を。





■『TAXi3』★★★ 09/11/11UP



サミー・ナセリ主演

監督リュック・ベッソン迷走

サンタに扮した強盗団がマルセイユの街を暗躍していた。

お間抜け刑事エミリアンは妻ぺトラの妊娠8ヶ月にも気付かずに捜査に没頭していた。

いつものタクシー登場のオープニングは秀逸だ。

なんとシルベスター・スタローンとTGVが登場する。

もちろん、本物のTGVかは私にはわからない。

その後はお決まりの警察の捜査にタクシーの運ちゃんダニエルが加わるという展開。

脚本家も楽だろうに。

今回目立ったのはシリーズでエミリアン以上の体を張る署長ジベールだ。

登場場面も増え、彼の映画に占めるお笑い貢献度は相当なものだ。

シリーズに欠かせない人物となっている。

そして、K-1選手も出演しているが名前が思い出せないし、調べる気もない。

ネタバレだが、CMでもやってたので書くが、タクシーで雪山を走らせる発想はどこから生まれるのか?

このシリーズの迷走はどこまで続くのやら…。

2010年

■1月29日(金) あけましておめでとうございます



年あけて1月も終わろうとしていますが、新年最初の更新です。

忙しくて更新できなかったというわけでなく、ただ感想を書くのが面倒だったという怠惰な管理人です。

なので感想を書かなければならない本がPC横に山積みです。

映画もHDDにたまりっぱなしです。

そして、PSPのほうですが、モンハンはすっかりごぶさた気味、友人宅で3(wii)のやつをさせてもらったけど、全くできなかった。

2nd Gのほうは、最大、最小の金冠をついにコンプリート、勲章も残すところはG級訓練クリアなんですが、ヴォルガノスの狩猟笛でとまっている始末。

ヴォルガノスは切れたときのはいずり攻撃が強すぎるのでどうしてもガードがない笛は攻撃をよけきれない。

ぱいずり攻撃なら食らってもいいけど。

今は、モンハンよりタッグフォース4。

ストーリーモードでサテライト、シティのキャラを全部クリアし、残りはトップスのキャラのみ。

デッキ数も170近くまで増えた。

今、一族の結束にはまっていて、種族統一デッキを作成中。

一番のお気に入りは獣戦士。

激昂のミノタウルスや、酔いどれタイガー、漆黒の戦士ワーウルフに神獣王バルバロスとパワーと効果で殴り勝つというシンプルさがいい。

シンクロできないとこが弱点ではある。

バランスがいいのは、戦士、恐竜。

理由はシンクロができること、リクルートでデッキ圧縮が可能なことから安定している。

現在、アンデッド、爬虫類、機械を製作中だ。

そしたらメインの感想へ。映画から『硫黄島からの手紙』、本から『ジェネラル・ルージュの伝説』を



■『硫黄島からの手紙〜Letters from Iwo Jima〜』★★★ 10/01/29UP



渡辺謙、二宮和也、中村獅童出演

届かない手紙

1944年6月、太平洋戦争中の硫黄島に、新たに陸軍中将、栗林忠道(=渡辺謙)が赴任してきた。

アメリカに滞在した経験を持つ彼は、誰よりも米軍の実力を知っていた。

万歳特攻や自決を禁止した彼の指揮は硫黄島にいる兵たちに衝撃を与える。

手紙を書き、読むのは二人、栗林と西郷昇一等兵(=二宮和也)だ。

戦争が早く終わることを、そして一日でも硫黄島が長く日本領土であることを切に願う栗林中将が泣ける。

そして合理的な考え方は軍にはあってない、日本の体制が考えることをなくしているというべきか。

トップの命令うのみでどれだけの犠牲者がでたことか。

また、家族を心配し、死が待っている戦場を憂い嘆く一般兵西郷は一般人の感覚に近く視聴者は彼に自分の姿を投影しながらみることになる。

彼らのほかにも数人ばかり手紙のシーンがでてきて軽くバックボーンが語られる。

日本人もアメリカ人も違いはないというテーマを非常にわかりやすい。

そして、日本兵の自決シーンがとても生々しくて気持ち悪かった。

あの死に方はむごすぎる。





■『ジェネラル・ルージュの伝説 海堂尊ワールドのすべて』10/01/29UP



海堂尊 宝島社

速水の伝説

『ジェネラル・ルージュの凱旋』で語られる城東デパートの火災で運ばれてきた患者を処理した速水晃一の伝説を詳しく描いたもの。

といっても100ページ足らずなので、残りは著者の作品紹介、舞台背景、半自伝記となっている。

お気に入りの作家なのと、伝説を読みたかったのですぐ購入した。

速水の伝説だけでなく、著者の解説がまたおもしろい。

作品誕生の秘話、生い立ちなどいろんなエピソードが織り交ぜてありとても興味深く読める。

自分を納得させながら書いているところがまたいい。

ファンの方以外が読むのはおもしろくないかもしれないが、シリーズのファンなら、本作以上の楽しめる内容になっているので、買っても損はないし、立ち読みでふきだしてもいいだろう。


■2月5日(金) 『ザ・マジックアワー』、『隠し砦の三悪人』の感想



なんとか週一更新を続けていきたい。

小沢幹事長が不起訴になったり、朝青龍が引退したりと世の中動いている。

こちらも最新PSPソフト『ゴッド・イーター』を入手する予定だが、予約するのが遅かったせいか、まだ品物が確保されていない状態だ。

そういうわけで、今しばらくモンハンとTF4をする予定。

TF4といえば、ついに今週「セイヴァー・スター・ドラゴン」が配信された。

召喚条件がなかなか厳しいが、ぜひ召喚したモンスターだ。

2/18にはTF4オリジナルカード「調律」が配信される予定だ。

アニメ5D'Sでもついにシグナー最後の竜、「ブラックフェザー・ドラゴン」が登場した。

効果はそれほどでもないのが残念だ。

今日は映画の感想を2本、どちらも去年テレビ放送されたやつだ。



■『ザ・マジックアワー』★★★★★ 10/02/05UP



佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、西田敏行出演

魔法がかかる時間

ボス(=西田敏行)の愛人マリ(=深津絵里)と深い仲になってしまい、それがばれて殺されかける備後(=妻夫木聡)。

彼は伝説の殺し屋デラ冨樫を連れてくると約束し、命を助けられる。

探すも見つけることができず、苦肉の策で無名の役者村田大樹(=佐藤浩市)を代役に立てる。

お笑いコンビアンジャッシュのシチュエーションコントの2時間半バージョンというと失礼だが、映画の撮影だと思いこんでいる村田と映画の撮影で押し切ろうとする備後の掛け合いがとてもおもしろい。

出演者も実に豪華、メインキャストに名を連ねていないメンバーがとにかくすごい。

唐沢寿明、天海祐希、香取慎吾、寺脇康文、中井貴一、鈴木京香、谷原章介といった面々がちょい役で出演中。

さすがは三谷幸喜、集まるメンバーが違う。

キャストもすごいが話もすごい。

実に単純だが全く飽きさせない演出、ハラハラドキドキかつ笑えるストーリー展開、そして主演佐藤浩市のすばらしい演技。

ややオーバー気味の演技をする大根役者村田を見事に演じている。

ラストがまた秀逸、伏線回収+さわやかなラストとなっている。

注目はこのセリフ

「死ぬのは怖くない、怖いのは誇りを失ったまま生きつづけることだ。」

見ておいて損なし、文句なしの★★★★★だ。




■『隠し砦の三悪人 THE LAST PRINCESS』★★ 10/02/05UP



松本潤、長澤まさみ、阿部寛、椎名結平出演

和製ダースベイダー現る!

炭鉱夫の武蔵(=松本潤)、新八(=宮川大輔)は爆発の騒ぎに乗じて炭鉱を脱出した。

彼らは休憩していた小川のほとりで秋月の軍資金を見つける。

なんだかんだで秋月の侍真壁六郎太(=阿部寛)に捕まった二人は報酬とひきかえに軍資金を早川領まで運ぶ手伝いをすることになる。

黒澤明の名作のリメイクらしいが、詳しくは検索してくれ。

リメイクファンのために作られたせいか、旅がよくわからなかった。

なんでわざわざ敵地を通って?と思ったがそこが手薄だからということらしい。

しかし、山名の侍たちはなぜか他の国と他の国(※映画では秋月と早川)の国境を厳重に警護しているが、戦争している自国と秋月の国境は無防備というダメっぷり。

タイトルの三悪人もあと二人がわからなかった。

一人は鷹山形部(=椎名結平)改め和製ダース・ベイダーとしてあとの二人はどこに?

この黒仮面は、1958年版をジョージ・ルーカスが参考に『スター・ウォーズ』を作ったから、そのお返しなんだろうか?

見どころはめがねなしの宮川大輔の演技、コメディ部分を一人で担当している。


■4月16日(金)  『24』、『エラゴン』の感想



週一更新といいながら2ヶ月もあけてしまった。

理由は簡単だ。

『ゴッドイーター』にハマってしまったからだ。



モンハンの劣化コピーだなんていわれているし、現にアドホックパーティーでもかなり少数派にはなったが、戦闘面だけに関していえばモンハンよりおもしろいと思う。

ストーリーに目新しさもないが、特筆すべきはバレットシステムと多頭ミッション。

バレットとは弾を改造することで、強力な砲撃となる。

難易度1〜10まであるミッションのうち、7以降となってくると有名な「ないぞうはかいだん」、「のうてんちょくげきだん」が必要となってくる。

気になる方は検索すればレシピがでてくるはず。

そしてもう一つの多頭ミッションだが、モンハンではせいぜい2頭だったが、多ければ4頭同時なんて理不尽なやつもある。

あまりの難易度に頭にくるが、トリガーハッピーアンプルを使えばそうでもないという。

ただ、やはり戦闘はむずかしい。

難易度9以降のミッションはソロでは無理。

話はかわってモンハンだが、ついにG級訓練を全部の武器でクリアし、すべての勲章をゲットした。

ゴッドイーターをしたあとだとモンハンの戦闘はやはり簡単に思える。




■『24 TWENTY FOUR シーズンZ』★★★★★ 10/04/16UP



キーファー・サザーランド主演

『24リデンプション』から1年後の午前8時ジャックは公聴会にいた。

彼のこれまでの拷問を駆使した捜査についての是非が問われていたのだった。

その最中、FBIのルネ・ウォーカー捜査官が現れ、捜査協力の要請をされる。

捜査とは、シーズンXで死んだと思われていた元同僚のトニー・アルメイダの拘束だった。

大統領もノア・ダニエルズ大統領から女性のアリソン・テイラー大統領へ。

CTUも解体され、FBIが今回の主役捜査機関となっている。

指揮をとるのはラリー・モス支局長と新ヒロインのルネだ。

えっ、クロエはヒロインじゃないのかって?

それは聞かないで。

今回のテロは、国防ファイアーウォールの設計者を拉致し、ファイヤーウォールを突破する装置を作らせ、国のインフラを脅かすというサイバーテロだ。

リデンプションの舞台だったサンガラという国もかかわってくる。

山場が用意されているが、無茶なストーリー展開のような気がする。

それでも相変わらず中毒になることは間違いない。







■『エラゴン ‐遺志を継ぐ者‐〜Eragon〜』★★★ 10/04/16UP



エドワード・スペーリアス、ジョン・マルコヴィッチ出演

仲間のドラゴン、ドラゴンライダーを殺し国を支配したガルバトリックス(=J・マルコヴィッチ)、彼の支配から解放されるための希望は、ライダーを待つドラゴンの卵だった。

そのドラゴンに選ばれたのが農家の息子エラゴン(=E・スペーリアス)、彼は抵抗軍の本拠地を目指す旅に出る。

17歳の少年エラゴンがライダーとしてドラゴンと共に独裁者に立ち向かっていく物語の序章だ。

ドラゴンが活躍するだけに空のシーンが多いので背景がとてもきれいだ。

どこのロケ地かわからないが見事だ。

エラゴンの師匠となるのがブロムというかつてドラゴンライダーだった男だ。

相棒のドラゴンは死にライダーの復活を待ちわびていたという設定だ。

ミラ・ジョヴォヴィッチにそっくりのアーリアというヒロインがいる。ジャンヌ・ダルクを思い出させる勇ましさだ。

ファンタジーものは映画より本のほうがおもしろいという偏見があるので本のほうを読んでみたい。


■4月22日(木)  『悪意』本と『レイクサイド』本の感想



ブログやツイッター、mixiがはやっているこの時代にテキストサイトを細々と運営していていいのか疑問だが、もはや自己満足、管理人の戯言の記録なので開き直りつつ更新していこうと思う。

遊戯王5D'sタッグフォース4、{一族の結束}というカードにはまっていると本年最初の更新で書いたが、当然もう飽きた。

結束シリーズののちハマッたのフルモンスターだ。

罠カード、魔法カードを一切入れず、モンスターのみという構成だ。

といっても完全にフルのデッキは1つのみで他は5枚ぐらいは罠もしくは魔法カードを投入している。

唯一のフルモンスターデッキは闇属性でインフェルニティが主だ。{ダーク・グレファー}で墓地にダークモンスターをため{デブリドラゴン}もしくは{ダーク・クリエイター}で{DTナイトメアハンド}を特殊召喚、{レベル・スティーラー}から{ワンハンドレッドアイ・ドラゴン}を召喚するというカラクリになっている。

これがなかなかの制圧力でTFだけでならなかなかの安定感だ。BF、剣闘獣、ライロ、シンクロアンデも真っ青の強さだ。※OCGではカードの効果が違うので使用不可能。

フルもそろそろ飽きたので種族融合のデッキを開発中だ。




■『悪意』10/04/22UP



東野圭吾 講談社

殺人の動機とは?

バンクーバーへ引っ越す予定だった人気作家日高邦彦が殺された。

現場へかけつけたのは東野作品でおなじみの刑事加賀恭一郎だ。

第一発見者は日高の妻と友人野々口修だ。

野々口はかつて加賀が教師をしていたころの同僚で現在は幼児向けの絵本作家をしていた。

加賀は野々口のある言葉から彼が犯人ではと疑う。

あいかわらずこの著者の作品はすごい。

犯人もすぐに判明するし、殺害方法もすんなりわかるのだが、動機が最後の最後で明らかにされるという珍しいスタイルのミステリーとなっている。

動機に最後まで引っ張る力があるのかと思われるだろうが、この動機が一番の曲者でこの小説の肝となっている。

最後の加賀による解明には度肝を抜かれた。

軽視されがちな動機をトリックの根幹にすえたこの小説は必読である。




■『レイクサイド』10/04/22UP



東野圭吾 文藝春秋

勉強合宿の裏側で

並木俊介は教育熱心な親による合同勉強合宿に参加した。

初日の夜、近くのホテルに宿を取った愛人の高階英里子のところへ向かった。

しかし、彼女は現れず、合宿中の別荘に帰る。

そこで彼が目にするのは愛人の死体だった。

妻美菜子が殺したいうことだが…。

映画化もされているミステリー。

主人公の並木俊介は私立中学の受験のためのこの合宿に消極的な人物で、実の息子でない章太の教育については妻の美菜子に任せっぱなし。

そんな彼の愛人が殺され、警察へ通報しようとするも合宿に参加している他の親たちから事件を隠蔽しようと説得される。

私立受験、そして勉強合宿を企画するような親たちがなんで事件隠蔽なんて思われるだろうが、そうなってもおかしくない序盤の人物描写と設定になっている。

ただし、事件の隠蔽にもところどころにヒントをちりばめ、ラストの謎解きであっと言わせるあたりはさすがというしかない。

事件隠蔽の前半と謎解きの後半という明確な構成で非常に読みやすい。

一気に読める量なのでおすすめの一冊だ。


■4月29日(木) 『パイレーツ・オブ・カリビアン2&3』の感想



新年度3度目の更新だ。

ゴールデンウィークの予定は全くなし、なのでPC横にたまった本の感想を書き上げようと思う。

今日の感想は、3月末から放送された『パイレーツ・オブカリビアン』の感想だ。



■『パイレーツ・オブ・カリビアン‐デッドマンズチェスト‐』★★★★ 10/04/29UP



ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ出演

無理矢理続編

ブラックパール号を取り戻したジャック・スパロウだったが、彼の行動は不可解だった。

一方、ジャックの逃走を幇助したとしてウィルとエリザベスは拘束される、釈放の条件はジャックの持つコンパスを手に入れることだった。

前作で死の島しか指さないコンパスだったが、今回は一転、デイヴィ・ジョーンズのあるものが隠された箱を示すという。

海賊がテーマだし、アクションがおもしろかったらそれでいいだろという脚本家が目に浮かぶ。

ただ、名前のみの登場だった、ウィルの父ビルもある役目を帯びて現れるのはなかなかの凝った演出だと思う。

金がかかっているのかクラーケンの登場シーンや、デイヴィ・ジョーンズたちの特殊メイクはすごい。

どんな話の内容だったかぶっとんでしまうぐらいすごい。

個人的には序盤の部族との戦いのシーンそして、ウィル、ジャック、ノリントンの三つ巴の戦いが好きだ。

紅一点のキーラ・ナイトレイも序盤だけ胸を強調したドレスでがんばっている。

後半はウィルに習ったという超都合のいい設定で女剣士と化している。

最終章につなぐ回ということで評価は★★★★にしておく。





■『パイレーツ・オブ・カリビアン‐ワールドエンド‐』★★★ 10/04/29UP



ジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイ出演

長時間のわりにはあまり印象に残らない

ノリントンがデイヴィ・ジョーンズの心臓をベケット卿に渡したため、東インド会社がデイヴィ・ジョーンズ及びダッチマン・フライング号を操ることになった。

海賊の粛清が始まり、ついには海賊の唄が歌われる。

そしてウィルとエリザベスはクラーケンに飲み込まれたジャックを救出するためキャプテン・バルボッサを仲間にして呪われた海域へ。

ひたすら海戦とアクションのくり返しという三部作最終章だ。

見どころは全部ともいえるし、特にないともいえる。

相変わらず金がかかってそうな映像なので見る価値はあるのだろうが、話を大きく広げすぎたような気がする。

後半のストーリーは収拾がつかなくなっている。

すごいアクションシーン見れたからいいだろ?みたいな。


■5月5日(水) 『ハンサムスーツ』、『プリズントリック』本の感想



順調に更新が継続中だ。



■『ハンサムスーツ』★★★★ 10/05/05UP



谷原章介、塚地武雅、北川景子、大島美幸、佐田真由美出演

自分のルックスにコンプレックスをもつ琢朗(=塚地武雅)は店のバイトひろ子(=北川景子)に思い切って告白したもののバイトをやめられ、失意のどん底に。

そんな彼の前に“ハンサムスーツ”のモニターをやってみないかと勧誘する男が現れる。

ものは試しと“ハンサムスーツ”を装着すると光山杏仁(=谷原章介)の姿に変わる。

「外見より中身」、「そのままの君でいいという」主題がこめられたラブコメ映画。

特筆すべきは谷原章介の3枚目役の演技だ。

中身が拓朗であるとはっきり伝わってくるすばらしい演じぶりだ。

★の4つ目は彼にあげたといっても過言じゃない。

応援テーマソング渡辺美里の「My revolution」も何度も聞いてもすばらしい名曲だ。

最後の種あかしは「それはないだろう」と思っていた反則技だったが、悪い気はしない。

次のハンサムスーツのモニターに選ばれた芸人には吹いてしまった。





■『プリズン・トリック』10/05/05UP



遠藤武文 講談社

帯に騙された

千葉県の市原交通刑務所で殺人事件が発生した殺されたのは石塚という男で、同時にいなくなった宮崎が行方不明のため、宮崎の足取りを追う。

本屋で衝動買いした。

キャッチコピーがこれだ“本年度(※2009)江戸川乱歩賞受賞作 乱歩賞史上最高のトリックだ。…選考委員東野圭吾氏 刑務所内での密室殺人 社会派でありながら超本格。読み落としていい箇所はラスト一行までどこにもない。 あなたは絶対に鉄壁のトリックを見破れない。 そして必ず、二度読む。

キャッチコピー長すぎ。

大好きな著者東野圭吾氏が最高のトリックと書いてあったので買ったわけだが、これは一本とられた。

受賞作がどうとかの問題でなく、トリックが気になるとかでなく、中盤が全くもって意味不明かつ退屈でラストに種あかしという唐突な感じを受けた。

ラストまで読まずに途中で違う本を読んだのは久しぶりだ。

個人的にはトリック以前の問題だった。

ひきこまれた序盤はよかったが、登場人物が多すぎて、事件の詳細があやふやなままラストに突入してしまっているため、そのトリックの意外性も今一つというとこ。

東野圭吾の選評もあとがきにあるが、中盤は目をつぶると書いてある。

残念だが、素人の自分は中盤で興味を失ってしまった。


■5月12日(水) 『カーズ』映画と『ダブル・ジョーカー』本の感想



・遊戯王5D'sタッグフォース4の話

前回種族融合のデッキを製作中と書いたが、BFとドラグニティがなかなかのシナジーぶりで強い。

BFとハーピィもそれに続く勢いだが、どちらもダークシムルグを投入できるので展開力もある。

まだまだ楽しませてくれるソフトだ。

・ゴッドイーターの話

アドホックパーティーではすっかり部屋がなくなってしまった。

今はやりは『メタルギア・ソリッド・ピースウォーカー』MGSPWの部屋が大多数だ。

22時以降だとAロビーが真っ赤になるほど、これはアドホックパーティーが開始したとき以来だと思う。

話を戻すとトリガーハッピーの強化パーツを入手した。

OP消費半減のかわりに被ダメージ1・5倍という遠距離特化のパーツだ。

難易度10にミッションもお手伝いなしでクリアできるようになった。

おかげで使える防具剛属性バックラー真まで強化した。

ただ、一人での戦闘はやはり寂しい。

ゲームはさておき、更新はストックがなくなったので来週があやしい。

下書きメモを早くビルダーに打ち込まないといけない。

しばらくは映画の更新になると思う。



■『カーズ』★★★★★ 10/05/12UP



古き良き時代の名残

ライトニング・マックイーンは、新人レースカーで、もしピストンカップを制すれば、今年の総合王者というところまできていた。

そのピストンカップでは異例の3台同着で1週間後再レースとなった。

再レース会場のカリフォルニアへ向かったマックイーンだったが、アクシデントでトレーラーから放り出され、ルート66沿いの町ラジエータースプリングスに迷い込む。

高速道路ができたせいでにぎわいをなくしてしまった町に自己中心的で一匹狼の新人レースカーがやってきてかわっていくというストーリーだ。

一匹狼主人公が他者とのコミュニケーションから絆のすばらしさに気付くという普遍的なストーリーだが、車で表現されているところが珍しい。

アニメーションとは思えないクォリティの高さで、レース場では小石を巻き上げるところまで再現されている路面がとてもリアルだ。

車に目があって不自然かと思いきや表情が豊かで違和感なし。

ラジエータースプリングスの個性的なメンバーとの関わりは、最後のレースでも活かされていてすばらしい。

忙しすぎる現代人に他者との関わりや絆の大切さをさわやかに伝えてくれるkの作品は文句なしの★★★★★。

お気に入りのセリフは、「あるじいちゃんレーシングカーが言ってたんだ、あんなの(※優勝カップ)ただの置物だって。」





■『ダブル・ジョーカー』10/05/12UP



蜊L司 角川書店

結城中佐再び

帝国日本陸軍に設立された秘密諜報員養成所通称“D機関”の活躍を描いた『ジョーカー・ゲーム』の続編短篇集だ。

それぞれのタイトルは『ダブル・ジョーカー』、『蠅の王』、『仏印作戦』、『柩』、『ブラックバード』。

おすすめは『柩』だ。

結城中佐と因縁のあるドイツのヘルマン・ヴォルフ大佐が主人公で、彼がスパイだと目をつけた日本人に結城と同じ匂いを感じ取る。

そして過去の回想へと入っていく。

スパイ時代の結城中佐が描かれている。

彼の片手を失った秘密も。

前作『ジョーカー・ゲーム』のファンなら当然買うべき一冊だ。


■5月31日(月)  『300』映画と『さまよう刃』本の感想



■『スリー・ハンドレッド300』★★★ 10/05/31UP



ジェラルド・バトラー主演

ザ・マッスル

ペルシア帝国のクセルクセス王の使いがスパルタのレオニダス王(=G・バトラー)のもとへ送られてきた。

服従を命令してきた使者たちを殺害し、戦うことを決意するレオニダスだが、戦の命令を出す神官たちがペルシア人に買収されていて、開戦できない。

やむなく300人の精鋭たちが散歩に行くと偽り100万のペルシア軍と戦うことになる。

ややセピアがかった映像でマッチョな男たちが赤いマントを羽織って戦う映画

彼らの勇敢ぶりがナレーションと共に美しく、筋肉美とともに描かれている。

注目すべきはクセルクセス王の衣装だ。

表現しづらいがセッティングにかなりの時間がかかりそう、脱ぐのも大変そうな衣装だ。

派手であり、悪趣味すぎる。

王のとりまき仮面忍者軍団も不気味だ。

アクションシーンはスロー再生&早回しの連続なので迫力に欠ける。

じっくりと彼らの鍛え上げられた肉体を見よということなんだろう。

筋肉戦士たちのパワー対決ごらんあれ。





■『さまよう刃』10/05/31UP



東野圭吾 角川書店

未成年の凶悪犯罪をどう裁く

半導体メーカーで働く長峰重樹は高校生になったばかりの娘絵摩と暮らしていた。

その最愛の娘が花火大会の帰りにいなくなってしまった。

彼女は帰り道で未成年の少年たちに車で連れ去られ、薬をかがされ暴行を受け死亡したのだった。

娘の死から立ち直れないまますごしていた長峰の携帯に犯人の名前と住所の情報提供のメッセージが残される。

情報を手がかりにその住所へ向かい、部屋で見つけたものは絵摩が暴行を受けているシーンだった。

長峰は怒りのまま帰宅した犯人の少年を刺し殺してしまう。

映画化された衝撃作だ。

かぎりなく同情できる犯罪被害者が加害者になり、さらにもう一人の未成年の犯人に復讐しようとするのだが、それについてどう思うかを深く描いた物語。

法で裁かれるべきだ、殺してはダメだと決め付けてしまっていいのか、被害者はそれで納得できるのかという答えの出ないテーマがのもと話がすすんでいく。

長峰、警察、そして犯人の遊び仲間の中井誠の3つの視点から事件は展開していく。





■6月10日(木) 『Mr. & Mrs. スミス』映と『ボーン・アルティメイタム』映の感想



■『Mr. & Mrs. スミス〜Mr. & Mrs. Smith〜』★★ 10/06/10UP



ブラッド・ピット、アンジェリーナ・ジョリー共演

夫婦喧嘩という次元の話じゃない

結婚して6年目を迎えたスミス夫妻(=ブラッド・ピット&アンジェリーナ・ジョリー)。

実は2人は違う組織に所属する殺し屋だった。

互いの正体に気付き48時間以内に相手を殺せと命じられる。

世界で一番激しい夫婦喧嘩の始まりだ。

派手な殺し合いも見ものだが、一番面白いのは互いの正体を知ったあとの口ゲンカだ。

暴露話のレベルもすごい。

仮面夫婦だったことを知った2人はどうなるのかぜひ本編をみてもらいたい。

アクション、カーチェイス、銃撃シーンとどれも迫力は十分だが夫婦ゲンカの迫力には敵わない。




■『ボーン・アルティメイタム〜The Bourne Ultimatum〜』★★★ 10/06/10UP



マット・デイモン主演

シリーズ最終章

記憶を失ったままのジェイソン・ボーンはトレッドス トーン計画にかわる新たな計画について知る。

そのせいでまたまたCIAに追われることに。

最終章ながらそれほど見せ場がなかったのが残念。

ラストの真相についても引っ張る必要性があったのか疑問だ。

個人的には2のほうが好きだ。

アクション、カーチェイス、頭脳戦、ロマンス要素とどれも平均点よりやや上といったところ。

2まで見た人ならボーンの最終章義理として見るべきだろう。


■6月17日(木) 『新参者』本、『日本野球25人 私のベストゲーム』本の感想



■『新参者』10/06/17UP



東野圭吾 講談社

加賀恭一郎、日本橋に現る

一人暮らしの45歳の女性が自宅のマンションで首を絞められ殺されていた。

殺人事件として日本橋署の配属された加賀が事件の捜査に乗り出す。

タイトルの新参者は異動したばかりの加賀ともう一人の人物のことを指している。

章ごとに主人公が設定されている。

章のタイトルは、「煎餅屋の娘」、「料亭の小僧」、「瀬戸物屋の嫁」、「時計屋の犬」、「洋菓子屋の店員」、「翻訳家の友」、「清掃屋の社長」、「民芸品屋の客」、「日本橋の刑事」。

謎解きはもちろん最後の「日本橋の刑事」でされる。

そこに至るまで昔ながらの店が並ぶ日本橋の店の人物達にも事件と関連した謎があるのだが、その謎を加賀がといていく。

最終的にそれらの細かい謎が殺害された女性の行動、そしてなぜ殺されたのかを明らかにしていくという外堀からジワジワ埋めて最後に本丸を攻めるといった感じになっている。

ドラマ化されるまでが早かった。

阿部寛が加賀という設定にはかなり違和感を覚えるが、ドラマは観ていないのでまあいいだろう。

人情味あふれた登場人物たちと加賀のやりとり、駆け引きはなかなかおもしろい。

加賀恭一郎シリーズが好きな人にもこの著者が好きな人にも当然おすすめだ。

気になるのは最後の章にあった日本橋署の異動させられた理由だ。

「赤い指」の事件のことを言っているのだろうか。





■『日本野球25人 私のベストゲーム』10/06/17UP



スポーツ・グラフィック ナンバー編 文藝春秋

1980年以降のベストゲームを教えてくれというインタビューに対して日本の野球を代表する25人が答えている。

メンバーは、監督編が長嶋茂雄、王貞治、野村克也、星野仙一。

野手編が、イチロー、清原和博、掛布雅之、原辰徳、ランディ・バース、ラルフ・ブライアント、秋山幸二、落合博満、新庄剛志、古田敦也、松井秀喜。

投手編が、野茂英雄、山田久志、江川卓、斎藤雅樹、阿波野秀幸、桑田真澄、佐々木主浩、工藤公康、松坂大輔、江夏豊。

最後に西本幸雄と江夏の21球が挿入されている。

フィクションの推理小説が好みの自分にとって、野球のノンフィクション作品は異色の選択だ。

野球部のコーチをしているから甲子園は好きだが、プロ野球はそれほどでもない。

WBCは日本を応援したけど、プロ野球は全くといっていいほどみない。

そんな自分がプロ野球をみていたのは小学生のときまでだ。

当時は新聞に乗った選手達を切り抜いてノートに貼っていた。

自分のことはこれくらいにして感想はというと、名選手たちはひねくれ者が多いということだ。

ベストゲームを教えてくれと言ってるのにあれこれ言ってはぐらかしている選手が実に多い。

イチローがその最たる例でイチロー節が炸裂している。

しかし、そのスーパープレーの裏で選手達が何を考えていたのかを記してあるのは実におもしろい。

記憶に残る試合の陰には知られざる苦労があるということだろう。

個人的におすすめの話は最後を飾る「西本幸雄と江夏の21球」だ。

試合を分けた頭脳戦、その考えにいたる経緯を細かに記してあり、その場面を容易に思い浮かべることが出来る。

上へ | HOME  |  映画&本の感想  |  研究  |  リンク  | 過去ログ
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送