咆哮と彷徨の記録




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■『機関車先生』★★★ 05/04/23UP



坂口憲二主演

イケメン先生

〜あらすじ〜

話すことができない誠吾(=坂口憲二)は母文子の生まれ育った島に臨時教師として赴任する。

“口をきかん”、“がっしりした体格”ということで機関車先生のあだ名を生徒につけられる。

かなり安易なネーミングだが、電車男よりましだ。

しゃべることができないということで一体どんな授業をするのかとても楽しみだった。

しかし、授業のシーンは少しだけ。

手話と黒板を使った授業で、効率が悪そうだった。

どう考えても話せないのは大きなマイナス。

『Dr.コトー診療所』出演していた大塚寧々も居酒屋の主人として出演。

離島つながり。

剣道の試合もあり、素人目からみるとなかなかの剣さばきをみせてもらったし、そこにもまた誠吾の過去の秘密があってとても見ごたえがあった。

言葉以外でも伝わるものはある。

自分も行動で示す男、背中で語る男になりたい。

島に変化をもたらしていったという点では『Dr.コトー診療所』、『ウォーターボーイズ2005』に通じるものがある。

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■『木更津キャッツアイ 日本シリーズ』★★★ 04/10/20UP



岡田准一主演

最後が残念

〜あらすじ〜

連続テレビドラマの劇場版。

余命半年と宣告されているぶっさん(=岡田准一)は相変わらず野球とビールの日々を過ごしていた。

そんなとき死んだはずのオジー(=古田新太)が復活。

テレビシリーズでおなじみの表と裏のストーリー構成は奇抜でおもしろかった。

表ストーリーの後、一旦戻って裏ストーリーがあるのだが、それが手品の種明かしのようで、ストーリーの短さを厚みでカバーしているといえる。

余命半年の設定が活きているのかどうかよくわからないところもこのシリーズの魅力。

『踊る大捜査線』と同じくドラマをみていないとおもしろさは半減。

劇場版ということで今まで以上にリアリティに欠ける最後は少々ひいた。

劇場版ということで最後を盛り上げようと演出が過剰だったことをのぞけば、十分楽しんだ。

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■『キューブ2〜CUBE2〜』★★ 05/10/13UP



〜あらすじ〜

6つのドアがある不思議な空間をさまようはめになった人たちが出口を求めてあれこれ思案するが・・・。

タイトルからもわかるとおり立方体の空間が話の舞台。

迷路で迷ったら、印をつけるなり、入り口に戻るなり方法はいくらでもあるが、登場人物らはなぜハイパーキューブの中にいるのかわからない。

目が覚めてみると迷路の中という状況だ。

『ソウ』と似たような状況。

心理療法医のケイト、フリーの技術者ジェリー(※ドアを設計)、私立探偵のサイモン(ただの悪漢)、ゲームおたくのマックス(口だけ)、大手企業アイゾンの理論数学者だったペイリー(かなりイカれてます)、盲目の少女サーシャ、弁護士ジュリアが主な登場人物。

パーティーに一見したところ信頼できる2枚目のキャラクターがいないため、全く統率がとれていない。

女性の視聴者は獲得しなくていいのか?

どの扉を開けてもと同じような部屋ばかりで、脱出へのヒントは登場人物がもっているという設定。

理屈としては、登場人物らがいる空間は超次元立方体(hypercube)といって四次元の空間だそうだ。

四次元と聞くと、ドラえもんの四次元ポケットしか思い浮かばない。

さらに、平行現実の存在もあるという。

動きに反応する四角形の波、可変スピードの空間などがあり、量子がどうのこうの説明されている。

そんなこと言われてもわからない。

『キューブ』のほうから見るべきだったようだ。

最大の疑問はこんな迷路を誰が、なぜ作ったのか。

迷路を楽しんでもらおうとは思ってないようだ。

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■『キリング・フィールド〜THE KILLING FIELDS〜』★★★ 06/06/07UP



サム・ウォーターストン主演

新聞記者も命懸け

〜あらすじ〜

1973年ベトナム戦争の真っ只中、ニューヨーク・タイムズの特派員シドニー・シャンバーグはカンボジアに派遣される。

うじくんにだいぶ前に薦められ、ずっと探していた。

意外にも実家近くのレンタルビデオ店にあった。

このご時世にビデオをレンタルするのは少しもったいない気がするが、友人のすすめとあっては見ないわけにはいかない。

肝心の本編はというと。

シャンバーグは、カンボジアの実情を記事にしているが、戦争中とあって記事の送信もままならず、現地特派員のディス・プランと苦労する。

ちなみにディス・プランはユンピョウにそっくり

自分の命を危険にさらしてでも戦地のことを大衆に伝えるというジャーナリズム、そして、友情、赤いクメールの狂気など見所がたくさん。

特に、前半のドキュメンタリーチックな展開から一転、中盤からのドラマの展開は見事。

ディス・プランの壮絶な逃亡生活というか、サバイバルは必見。

それに比べれば、『逃亡者』のキンブルの逃亡劇はお遊びとしか思えない。

真のサバイバーをみたいかたはレンタルしてみて。

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■『KILL BILL Vol.1』★★★ 05/02/03UP



ユマ・サーマン主演

血糊で斬れない刀は要らん

〜あらすじ〜

ザ・ブライド(=U・サーマン)は結婚式の日、所属する毒蛇暗殺集団に襲われ、お腹の子も死に、4年間意識をなくしていた。

目を覚ました彼女は復讐の旅へ出る。

一時期評判になったバイオレンスムービーで、1,2そろうまで待った。

待った甲斐もそこそこあった。

刀を使ったアクションシーンでは血飛沫、血煙がすごかった。

『座頭市』のときも凄いと思ったが、それ以上に血がブシュー。

食事前の鑑賞は厳禁だ。

刀を振るうといえば、時代劇の印象が強い自分にとって血飛沫があるだけで全く違ったものにみえてくるから不思議。

小学生の頃は、よく時代劇を見ていた。

月『水戸黄門』(佐野浅夫)、水『銭形平次』(北大路欣也)、木『三匹が斬る!』(高橋英樹、役所広司、春風亭小朝)、金『遠山の金さん』(松方弘樹)、土『暴れん坊将軍』(松平健)、日『将軍家光忍び旅』(三田村邦彦)

今思うと、異常だが、こんなローテーションの年があったはず。

話は変わって、オーレン・イシイの出生アニメシーンは実写でなくて本当に良かった。

タランティーノ監督もそのへんの配慮を怠っていなかった。

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■『KILL BILL Vol.2』★★★★ 05/02/03UP



前回の続き。前作で謎のままだったザ・ブライドの本名などが明らかになる。

本名の部分を意図的に隠していた前作だが、その意図がさっぱりわからない。

タランティーノ監督の意図を見抜くのは容易ではなさそうだ。

『パルプフィクション』も意味不明だったから。

ラブストーリーがどうのこうのいってたからアクションはないか踏んでいたが、そうでもない。

パイ・メイの修業はジャッキー・チェンの昔の映画を彷彿とさせる感じで驚かされた。

前作同様章仕立ての構成はわかりやすかった。

しっかし、タランティーノ監督は章が好きだ。

前作は和風、今回はウエスタン風の音楽。

武器も刀から銃にかえるのか思いきや、刀。

荒野で刀っていうのも新鮮でしたが、ミスマッチもはなはだしい。

そもそも本気でブライドを殺すつもりだったなら前回の刀軍団をスナイパー軍団にしておくべきだったと思う。

■『キング・アーサー〜KING ARTHUR〜』★★★ 05/05/28UP



クライヴ・オーウェン主演

おっさん騎士団

〜あらすじ〜

ローマ帝国の支配するヨーロッパでサルマートの騎士アーサーと円卓の騎士たちは祖国への帰還を夢見てイングランドでの兵役についていた。

自由を手にする矢先、最後の命令が届く。

この映画をみるまえに予習としてアーサー王伝説をまとめてあった本を読んだ。

とりあえず、正義感に溢れ、勇気と慈愛に満ちた人物たちと考えてよさそうだ。

映画のほうは、戦闘シーン以外は勧善懲悪のお話。

よくある展開でさして新鮮味はなく、想像していたより地味。

騎士物語(ロマンス)といえば美青年もしくは好青年が主人公だが、映画の騎士たちはヒゲが濃く美青年どころかオヤジ

このあたりのリアリティの追求は裏目に出ていた気が。

アーサー王のモデルとなった人物にまつわる史実を基にしているとあって泥臭さがある。

アーサー王伝説の華やかなイメージとは程遠い。

アーサー王伝説を題材にして泥臭さを求めるのはお門違いな気がする。

アーサーの部下として、円卓の騎士の物語では主人公のガウェイン、ランスロット、トリスタンのトリオ、聖杯探求で成功した最高の騎士といわれるガラハッドらが名を連ねている。

しかし、名前だけで彼らに活躍の場はなかった。

まぁ、アーサーも似たようなもんだったが。

伝説ではランスロットと不倫の仲だったグウィネビアが登場。

しかし、どっかの部族の女性という戦闘に加わるためだけに無理矢理命名され、紅一点がんばっている。

そのかわり戦闘シーンは金がかかっているからなのか見ごたえ十分

凝った装飾の鎧、兜を身につけた騎士たちは顔が隠れているせいかとてもかっこいいし、青白い刺青軍団の弓攻撃、アーサーの巧みな戦略による戦いは細部までスキがなくとても迫力があった。

おすすめは氷上の戦闘で、水中視点は斬新なアイデアだった。

■『キング・コング〜KING KONG〜』★★★ 06/01/21UP



ナオミ・ワッツ、ジャック・ブラック、エイドリアン・ブロディ出演

恐竜映画を見たくなる

〜あらすじ〜

映画監督のカール(=J・ブラック)は、公式には未発見である髑髏島の地図を手に入れ、撮影へ向かう。

宣伝をみたところ美女と野獣の恋みたいな雰囲気をかもし出していたが、正直ドラマ部分はどうでもよかった。

それは、「中盤の髑髏島のシーンがすごかった。」

これだけで十分満足できる映画。

ドラマ部分が嫌いなわけではないが、いつキング・コングが出てくるのかとじらしにじらされてあやうく眠るところだった。

髑髏島は、インディ・ジョーンズでもさすがに尻込みするようなところで、巨大生物と恐竜の楽園。

この恐竜の登場にはびっくりした。

キング・コングの引き立て役だったが、インパクトは十分。

恐竜と楽しく遊ぶという夢を捨てさせるぐらいの迫力。

まとめとして、中盤の恐竜パニックの印象が強すぎた。

あそこだけなら★★★★★だが、前半と髑髏島からの帰還後はもう少しコンパクトにまとめて欲しかった。

気になった点は、N・ワッツ演じるアンの超人ぶり。

髑髏島で顔以外無傷だった。

顔も汚れていただけ。

裸足で密林をかけまわり、滑り落ちたりしてかすり傷ひとつ負っていない。

また、街に飛び出したキング・コングの前に白のノースリーブのワンピースで登場。

池に氷が厚く張るぐらい冷え込んでいたのにそんな薄着だと風邪ひくぞ。

■『キングダム・オブ・ヘブン〜KINGDOM OF HEAVEN〜』★★★ 06/04/07UP



オーランド・ブルーム、リーアム・ニーソン出演

エルサレムの楠木正成

〜あらすじ〜

鍛冶屋のバリアン(=O・ブルーム)は妻子をなくし、悲嘆にくれていた。

そこへ父を名乗るゴッドフリー(=L・ニーソン)が現れる。

彼のことを怪訝するも神父を殺してしまったためついていくことに。

キリスト教とイスラム教の聖地エルサレムを巡る映画。

レンタル落ちの中古DVDを買ったせいか、ところどころ読み取れてなかった。

みなさんもレンタル落ちのDVDを購入するさいはお気をつけください

そんなわけで、決して正当の評価ではない。

集団戦闘のシーンは『トロイ』『アレキサンダー』『キング・アーサー』を軽く超える迫力がありますが、『王の帰還』には及ばない。

いろいろと知略を使ったバトルがあり、少人数で大軍を迎え撃つという構図が南北朝時代の楠木正成を思い起こさせる。

O・ブルーム好きの方は満足できる映画。

『トロイ』、『ロード・オブ・ザ・リング』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』と本当に戦いの似合う俳優だ。
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