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■5月7日(水) 『魔球』の感想
『絶対彼氏』第3話をみた。
ナイトが梨衣子の親友に美加にキスされ、美加を恋人と認識して初期化再起動。
1億円のロボットがあっさり他人の物になるという物語を盛り上げるためだけの設定にはあきれた。
もうロボットの登場はいいよ。
梨衣子と創司の恋愛で十分です。
■『魔球』08/05/07UP
東野圭吾 文藝春秋
本の中の魔球
〜あらすじ〜
春の選抜高校野球、大会ナンバーワン投手、須田武志を擁する開陽高校は優勝候補の亜細亜学園を1−0でリードしていた。
場面は9回裏二死満塁、バッターボックスには唯一須田からヒットを放っている四番打者。
カウントツースリーまで追い込むも須田は打たれると確信していた。
そして最後に投じた球は…。
魔球と聞いてまず思い浮かぶのは、やはり『巨人の星』の主人公星飛雄馬が編み出した消える魔球だろう。
消えるわけねーよとは思いつつも最後まで読んでしまう設定だった。
花形に完全攻略されたが、自分なら見えていても打てない変化球だったと思う。
それはともかく、スポーツマンガのなかでもなかなかネタの尽きない野球のなかで魔球は野球少年の憧れだ。
野球の入門書をみながら様々な変化球を試した少年時代を思い出す。
結局自分に投手の才能はなかったらしく、バッティングピッチャーが関の山だったが、卓球ボールではうまくいった。
話はだいぶそれた。
この本はそんな"魔球″を題材にしたわけではなく、あくまでも須田が最後に投じた球が殺人事件と深く結び付いていたというだけの話。
ジャンル的にはスポーツミステリーとなるのだろう。
剣道、スキーときてついに野球が登場。
正直殺人事件とかどうでもよく、須田が投じた球の真相が知りたくて読んだ。
読者の期待を裏切らない描写力と構成はまさに魔球、画がないぶん不利にみえてまんまとしてやられた感じだ。
映画化が予定されている『容疑者Xの献身』の次にお気に入りの作品だ。
■5月6日(火) 『そして誰もいなくなった』の感想
土曜ワイド劇場で『劇場版 相棒』の公開に便乗して、右京、亀山コンビの誕生編、つまり2時間スペシャルの『相棒』の放送があった。
ドラマシリーズはファーストシーズンから見逃していないのだが、プレシーズンと呼ばれるドラマ前の3作は未見だったので、非常に楽しみにしていた。
期待に違わずおもしろかった。
チームワークが少しずつ出てくるところなんか最近のドラマシリーズでは全くみられないところだったし、鑑識の米沢さんが右京さんに見せた態度など考えられないぐらい失礼だった。
ゴールデンウィークがあけたら『劇場版 相棒』はぜひ見に行きたい。
■『そして誰もいなくなった〜TEN LITTLE NIGGERS〜』08/05/06UP
アガサ・クリスティー Agatha Christie
訳:清水俊二 早川書房
まじでいなくなっちゃった
〜あらすじ〜
インディアン島に別荘を建てた大富豪オーエン氏に招かれた10名の男女。
しかし屋敷には主人の姿はなく使用人の夫婦がいただけ。
戸惑う一行を襲った、夕食の席での謎の告発。
10名の男女に待ち受けるものは一体…。
あまりにも有名な推理小説。
マザーグースのインディアンの歌にしたがって島に集められた登場人物たちが次々に殺されていく。
童謡殺人というやつでその土地で歌い継がれていく子守唄、民謡などになぞらえて犯人が殺人を重ねていくってやつだ。
さらに、孤島に閉じ込められるというおまけつき。
登場人物は、仕切り屋の元判事、ツン微デレ家庭教師、医者、いいとこなしの青年、老婦人、探偵、元陸軍大尉、元将軍、そして召使の夫婦。
お約束の犯人はこの中にいるというやつだ。
ちなみにこれらの登場人物は過去に後ろめたいことを持っていて、謎の告発でご丁寧に明らかにされる。
ページ数は少ないのですぐ読み終えることが出来ると思う。
ただ、古本屋で買った文庫版は字が小さかったのですぐ眠くなった。
■4月23日(水) 『スピード2』と『手紙』の感想
速水もこみちくん主演の『絶対彼氏』の第1話をみた。
恋愛に不器用な女性梨衣子(=相武紗季)が恋人型ロボット(=速水もこみち)のモニターになる。
ヒロインの理想の彼氏ロボットが家にきて戸惑う梨衣子が非常にかわいい。
エンドクレジットでは3番目の相武紗季ちゃんが完全に主役。
露出時間からいっても物語を引っ張っているのは彼女だ。
と第1話を見て思っていたが、第2話では主役の面目躍如、徐々に学習しつつあるナイトくん。
トイレに体育座りする姿がシュールすぎます。
完全に詐欺師役の佐々木蔵之介。
そして妹が大好きな水嶋ヒロくんが『仮面ライダーカブト』のときの名前と一字違いの“そうし”。
好演しています。
これからが楽しみなドラマです。
■『スピード2〜SPEED2:CRUISE CONTROL〜』★★ 08/04/23UP
サンドラ・ブロック主演
スピード感なし
〜あらすじ〜
運転免許試験の真っ最中だったアニー(=サンドラ・ブロック)はパトカーの追跡をかわすうちに恋人のアレックス(=ジェイソン・パトリック)の仕事場に到着してしまう。
彼の仕事もS.W.A.T隊員だとは知らなかったアニーは激怒するも、カリブ海へのクルーズで言いくるめられてしまう。
超大ヒット作『スピード』の続編。
キアヌ・リーブス、サンドラ・ブロックが一気に名を上げた作品だ。
その続編ということでキアヌ・リーブスの登場を待っていたら、いつまでたっても出てこない。
そのかわりアニーの彼氏にまたまたロス市警のS.W.A.T隊員が。
シージャックされた船を彼が駆け回る。
前作パスジャックと比べ、豪華客船ジャックということで事件のスケールは大きくなったものの、スピードは完全に減速。
ただのアクション映画になってしまった。
後半のほうでは確かにスピードと冠がついているだけのことをみせようとあの手この手をみせてくれているが、残念ながら緊張感も全くのためできの悪い007みたいになっている。
スピードが出ている豪華客船が意外に止まれないということがよくわかる映像が後半にあるのだが、どうにも不自然に見えて仕方がなかった。
■『手紙』08/04/23UP
東野圭吾 文藝春秋
犯罪加害者家族の苦悩
〜あらすじ〜
たった一人の家族である兄の武島剛志が強盗殺人の罪で捕まった。
高校生の直貴はたった一人で生きていくことになるのだが、犯罪者の肉親という事実が彼にはついてまわる。
犯罪被害者の家族というものはテレビでもモザイクがかかりながら放送され同情を誘うものだが、犯罪加害者の家族もまた大変である。
随分前にバスジャック犯が佐賀出身だったということで未成年ながら〜高校の誰々だと情報が広まったことが佐賀ではあった。
加害者家族は引っ越したそうだ。
この本を読んでふとそんなことを思ったのだが、犯罪加害者の家族もまた被害者であることを認識させられる。
直貴についてまわる剛志の罪。
身内に強盗殺人罪の受刑者がいるということで受ける差別を描いた社会派作品。
映画化されているようだがまだ見ていない。
この方の本ばかり感想を書いているが、映画のほうは全くみていない。
今でこそ就職試験の履歴書から両親の職業などを記入する項目がなくなったり、面接で質問することは不適切となっていて本人の資質や適性などで採用が決まっているが、執筆当時は当然両親の職業も重要視されていただろう。
強烈な印象を残した人物は直貴の就職先の社長だ。
彼から直貴へのアドバイスには心臓をわしづかみにされたかのような衝撃を受けた。
第4章316ページから324ページまでのくだりだ。
内容を書きたいところだが、肝の部分でもあるし、打ち込むのが面倒なので、立ち読みするか図書館で借りるか、買うかしてほしい。
■4月20日(日) 『ブラックペアン1988』と『卒業』の感想
■『ブラックペアン1988』08/04/20UP
海堂尊 宝島社
前3作より20年前の話
〜あらすじ〜
1988年、世良雅志は佐伯外科は入局したばかりの研修医。
そこには帝華大学から招聘された高階講師の姿が。
医者1年生世良から見た『チーム・バチスタの栄光』、『ナイチンゲールの沈黙』、『ジェネラル・ルージュの凱旋』の登場人物たちの20年前の姿とは?
帝華大の阿修羅と呼ばれていた高階、『ナイチンゲールの沈黙』で藤原看護師が語った佐伯清剛教授、『チーム・バチスタの栄光』で登場した垣内、黒崎、藤原、猫田、花房看護師たちも登場する。
さらにいうなら速水、島津、田口もほんのちょっとだけ出番がある。田口にいたってはオペ室嫌いの原因となった出来事も。
そしてオペ室の悪魔と呼ばれる渡海医師。
ガン告知がタブー視されていた20年前にあって、ためらうことなく実行する、この物語の最重要人物。
残念ながら白鳥は出てこない。
とはいえ、やはりこの著者の作品はおもしろい。
ドラマ『救命病棟24時』や東野圭吾の『使命と魂のリミット』で研修医の扱われ方、たとえば看護師より実質的な地位の低さ、労働時間の長さなどを多少知ってはいたものの、20年前となる全く想像がつかなかった。
ちなみに最近では大学病院での勤務が医大生に敬遠されがちだそうだ。
そんな研修医の前にあらわれた高階講師のキャラには驚いた。
病院長のときとはえらい違いで、速水とそっくり。
彼が手土産に持ち込んだスナイプ手術や、佐伯教授特注のブラックペアンと見所たくさんなので黒い表紙のこの本をぜひ読んでもらいたい。
ちなみに祖父が心臓の手術を受ける際、手術についての説明を聴いたのだが、手術の危険性について詳しく説明されてびっくりした。
今では患者のほうに選択権があるということで、危険性を承知の上でということらしいが、あの説明は応えた。
それらが起こる確率は15%だとおっしゃっていたが、80%ぐらいでおこりそうにきこえるから不思議だ。
一昔前まで患者の精神面、家族の心情を考慮して手術の危険性を説明しなかったのも納得できる。
■『卒業‐雪月花殺人ゲーム‐』08/04/20UP
東野圭吾 講談社
茶道と剣道とテニス
〜あらすじ〜
T大4年生になった高校時代からの仲良し7人組、そのうち2人が住む白鷺荘で牧村祥子が死ぬ。
事件の捜査に乗り出したのは東野圭吾シリーズでおなじみ加賀恭一郎。
他者からみた加賀の描写と違い、彼自身の独白もあり非常に新鮮。
ドラマ『ガリレオ』で湯川が一躍有名になったが、東野圭吾の看板探偵は彼だ。
意外だったのが、彼の学部が社会学部だったこと。
あれだけ論理的な推理をするので、理系の学部だと思っていた。
東野圭吾初期の頃の作品でバリバリの本格青春推理小説。
白鷺荘での密室トリック、雪月花之式でのトリックはとても難しかった。
とくに雪月花之式のトリックは活字で説明されてもさっぱりわからなかった。
何度読み直してもすぐ忘れて何度も楽しめる。
加賀恭一郎最初の事件、ぜひお読みください。
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